
CN比とは
有機物に含まれる炭素(C)含有率(%)と窒素(N)含有率(%)の比がC/N比です。
微生物による分解・肥料効果の発現、腐熟の目安になります。
表にするとこんな感じです。
CN比 | 微生物分解 | 肥料効果発現 | 腐熟度 | 無機態窒素 | 窒素飢餓 |
高い(30以上) | 遅い | 遅い | 未熟 | 取り込み | 有 |
低い(20以下) | 早い | 早い | 完熟 | 放出 | なし |
各堆肥のCN比一覧
肥料効果の早い堆肥
堆肥名 | CN比 |
鶏糞 | 7 |
マメ科植物 | 10~17 |
豚糞 | 11 |
牛糞 | 16 |
米ぬか | 23 |
土壌改良・微生物多様化効果の高い堆肥
堆肥名 | CN比 |
雑草 | 50 |
ピートモス | 52 |
稲わら | 60 |
もみ殻 | 75 |
選定枝 | 70 |
廃菌床 | 80~100 |
小麦わら | 90 |
広葉樹落葉 | 50~120 |
針葉樹落葉 | 20~60 |
樹皮 | 100~1300 |
おがくず | 134~1064 |
竹 | 280 |
堆肥の使い方
CN比が低い堆肥の使い方
土中に投入した時の、微生物による分解が早いので肥料的な使い方ができます。
植え付け2週間くらい前までに漉き込んでおくと、病気になりにくくなります。
CN比が高い堆肥の使い方
保水性・排水性・捕肥性・団粒化・土中微生物多様化を狙った運用になります。
植え付け前4週間くらい前には漉き込んでおくと微生物が増え拮抗現象で
病気になりにくくなります。米ヌカを混ぜておくと、微生物の栄養源となり
土中微生物多様化が早くなります。
なつき式廃菌床の運用方法
なつき農園では堆肥に廃菌床を使っています。
新鮮な廃菌床には、きのこの菌(糸状菌)が含まれています。
この糸状菌を増やしていこうというのが、コンセプトです。
- 1.廃菌床を90㎝畝に、一輪車(猫車)一杯分を2~3mくらいに撒いていきます。
- 2.糸状菌の増殖を目的に、米ヌカを1mに2~3握り撒いていきます
- 3.畝の表層10㎝くらいを荒く耕耘します。廃菌床が数cm程度の塊になるようにします。
細かすぎると、糸状菌が増える前に死滅します。 - 4.糸状菌は乾燥に弱いので、緑肥や刈り倒した雑草などを撒いておくと、炭素源にもなって
糸状菌が増殖しやすい環境になります。

土の中の糸状菌を増やしていくんやね~!